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Posted by つくばちゃんねるブログ at

2008年06月12日

目指す先はシンプルに!

つくば3Eフォーラムが終わってから、もう2週間が経とうとしていますが、またフォーラムについての話題です。
書こう書こうと思ってたのですが、気づいたらこんな日になってしまった……



フォーラムの一日目に、インターナショナルセッションということで、先進的にCO2削減に取り組んでいる世界各国の自治体の方の講演が行われました。
どこも十年以上継続してCO2排出量削減に取り組んでいるところばかりでしたが、その中でも印象的だったのがスウェーデン・ベクショー市のビョルン・ゼスラエウス氏の講演でした。(pptはこちら



ビョルン氏いわく、





「標語はシンプルでなくてはいけない!」



「その標語は、議論の余地が無いものであるべき!」




そうは言っても……と思いますが、ベクショーの凄いところは、実際にそのフレーズを提唱している点。
それは、




「石油資源への依存をやめよう!(Fossil-fuel-free)」




というもの。
正確には、「いつかは」という言葉が入るわけですが。






石油資源には、限りがあります。
だから、いつかは石油は地球上から消えてなくなってしまう。
これは大多数の人が認めている事実です。



でも、今私たちは、石油資源に依存して生活していますよね。
原油価格の高騰でさまざまなものが値上がりしたことからも、それは分かると思います。



そんな生活は、でも永遠には続けられないわけです。
いつかは石油がなくなってしまいますから。

そりゃあ、僕が生きている間くらいは大丈夫かもしれない。
でも、子供や孫の世代となると、実際問題怪しくなってきます。



つまるところ、遅かれ早かれ、石油資源を全く使わない社会を作る必要があるのです。



でも、社会を変えるのはそんなに簡単な事ではない。
一年や二年でできるものではないですし、十年やそこらでも無理でしょうね。



だから私たちは、ゆっくりとでも良いので、その方向に向かって進んでいかなくてはいけない。






このメッセージの意味するのは、こういうことです。




これは、言われてみれば当然のこと。
でも、僕にとってはこれは目から鱗が落ちる思いでした。
そしてなぜこれに気づかなかったのかと悔しく思い、
こんなにも明確に目指す先を示していることばに出会って感動すらしました。




目指す未来をイメージすることは、生活を変え、社会を変える第一歩だと思います。
この「Fossil-fuel-free」という言葉は、そのイメージを作る基盤となる。
しかも、このことは議論の余地が無い事実であり、だからこそすべての人と共有できる。
かなり完成されたメッセージだと感じました(ほめすぎ?)






「石油資源への依存をやめよう!」






ぜひみなさんも、この事を頭の片隅においてもらえたらと思います。
別に、明日から何をしろというわけではありません。
でも、うっすらとでも進むべき方向を意識しておければ、少なくとも道に迷うことはないと思うのです。  続きを読む


Posted by じょきょうじゅ at 22:50Comments(4)環境問題の科学

2008年04月30日

このブログについて

移動後初めての記事なので、このブログで書いていきたいことや自分が考えていることについて、自己紹介も兼ねて書いておこうと思います。



ついに京都議定書の約束期間が始まり、日本ではそこかしこで温暖化防止のために二酸化炭素の排出量を削減しようということが叫ばれています。
また温暖化以外でも、食品添加物のリスクや環境ホルモン、土壌汚染など様々な環境問題が顕在化してきました。
自分自身の未来のために、また自分の子どもや孫のために、これらの問題を解決していかなくてはいけない。そのようなことを真剣に考えるべき時代が来たと、僕は思っています。

そしてこれらの環境問題は、僕ら一人ひとりがその問題を理解し、納得した上で行動していかないと解決できません。
たとえば温暖化問題を考えると、人類はみな生きている限り二酸化炭素を排出しているわけです。そのため、大多数の人が排出削減に取り組まなくては効果的な成果を得るのは難しいでしょう。
また政策として対策を進めるにしても、環境問題を重視する世論やそれを推進するような政治家を選ぶ有権者が必要になってきます。



でも、環境問題についてちゃんと理解するのってとても難しいことだと思うんです。
少なくとも現状では、不可能に近いんじゃないかと感じるくらい。



例えば…



テレビではよく、このまま二酸化炭素が増えると地球が暖まって、巨大なハリケーンが増えるとか南の島々が水没するという話がでますよね。
でも、地球というのは実験室とは違いとても複雑です。しかも、100年後の未来の予測です。その予測は果たしてどれくらい信用できるものなのでしょうか。
「温暖化は太陽活動の活発化が原因だから、二酸化炭素を減らす努力をしても意味が無い」と言う大学の先生もいます。もしそうだとすると、今の「二酸化炭素を減らそう」という努力は完全に無駄になってしまいます。
こんな疑問を感じてしまったら、本気で二酸化炭素の排出量を減らそうなんて思うことはできません。
(少なくとも僕は無理です……)
果たして、実際のところはどうなんでしょうか。


また最近は、有機無農薬野菜や食品添加物不使用の食品など、なるべく人工の化学物質を使わないようにという動きがあります。確かに買う側としては余計なものが入っていない方が安心しますし、環境にもいい気がしますね。
でも、食品添加物を使わないとその分消費期限は短くなります。
期限が切れてしまうと売り物になりませんから、それによってゴミが増えたり、入れ替えを頻繁に行うためによりたくさんエネルギーを使うことになります。つまり、食品添加物を使わない方が環境に悪いとも言えるわけです。
食品添加物不使用と、ゴミやエネルギーの節約。
どちらを選ぶのが、本当に「環境に良い」ことなんでしょうか。




このような問いを考えるには、その土台となっている科学に対する理解が必要です。
科学的にはどこまで分かっていて、どこまでは分かってないのか。
そこを押さえて初めて、じゃあ具体的にどうすれば良いかを考えることができると思うんです。
何も知らずに行動をしていると、場合によっては善意で環境を汚してしまうということにもなりかねないわけですし…。



ということで、このブログでは主に、環境問題に関連した科学的情報を、なるべく分かりやすく紹介していきたいと考えています。
ただ分かりやすく伝えるだけではなく、その情報の重みや確からしさなども含めてお伝えできるよう頑張ります。

正直、上の二つの問いには、まだ僕も自信を持って答えることはできません。
今後自分が納得できる結論が見えたときに、このブログでお伝えするつもりです。
一大学院生の僕にどれだけのことができるかは不明ですが、できる限りの事をやっていこうと思います。




ところで、ブログというのは便利なもので、コメントという形でコミュニケーションができるんですよね。
と言うわけで、たとえば「こういう事を調べてほしい」というような要望がありましたら、ぜひぜひお気軽に書き込んでいただきたいです。
また、記事が良く分からないから説明してほしい、これは違うのではないか、というコメントも大歓迎です。
せっかくのコミュニケーションの場ですので、最大限に活用して、良いブログをみなさんと一緒に作っていけたらと思います。
何より、間違いや分かりにくい部分を指摘してもらえるのは、僕にとっても非常に勉強になりますし。




長くなりましたが、それでは、どうぞよろしくお願いします。

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Posted by じょきょうじゅ at 23:52Comments(5)環境問題の科学